クラスI ・失神の既往があるQT 延長症候群,とくにLQT1,
LQT2 *.
クラスIIa ・症状はないが,QT 延長を認め,①先天性聾,②新
生児,もしくは乳児期,③兄弟姉妹の突然死の既往,
④家族もしくは本人の不安,もしくは治療に対する
強い希望がある場合.
クラスIIb ・症状がなく,①先天性聾,②兄弟姉妹の突然死の既
往などを認めないもの.
1.1 β 遮断薬
 QT 延長症候群は,運動やストレスが原因で失神が誘発されるものが大部分である.このような場合の第一選択薬がβ遮断薬である.ただし,LQT3 などβ遮断薬が
効果の薄い例もあることに注意が必要である.表7 にβ遮断薬投与の適応のクラス別を示す.
表7 先天性QT 延長症候群におけるβ 遮断薬の適応
:とくにLTQ1 では0~ 14 歳の男子,LTQ2 では15~ 40 歳
の女性のリスクが高く,β 遮断薬の有効性が示されている.
IV. 先天性QT延長症候群の治療 > 1. 薬物治療 > 1.1 β 遮断薬
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【ダイジェスト版】
QT延長症候群(先天性・二次性)とBrugada症候群の診療に関する
ガイドライン(2012年改訂版)

Guidelines for Diagnosis and Management of Patients with Long QT Syndrome and
Brugada Syndrome( JCS 2012)