3.1 Brugada 症候群の疫学
 Miyasaka らは,守口市の40 歳以上の健診で,右脚ブロックで0. 1 mV 以上のST 上昇を呈する人は全体で0.70 %,男性では2. 14 %に達すると報告してい
る.Atarashi らは右脚ブロックと,0. 1 mV 以上のcoved(入り江)型ST上昇を呈した人の比率は0. 16 %であり,その全員が男性であったと報告している.一方,小
児,または学童における本症候群の頻度は,成人に比べて著明に少ない.戸兵らは小中学生で0. 1 mV 以上のcoved 型ST 上昇が0. 01 %にみられたとし,
Yamakawa らは右脚ブロックを伴う0. 1mV 以上のcoved 型またはsaddleback(馬の鞍)型のST上昇が,6~15 歳の0. 054 %に認められ,その91 %が男児であっ
たと報告している.
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【ダイジェスト版】
QT延長症候群(先天性・二次性)とBrugada症候群の診療に関する
ガイドライン(2012年改訂版)

Guidelines for Diagnosis and Management of Patients with Long QT Syndrome and
Brugada Syndrome( JCS 2012)