クラスI ・ QT 延長症候群が疑われるが,安静時心電図が
QTc ≦ 440 msec でQT 延長症候群かどうかの診
断が困難な症例.
・ 安静時心電図でQT 延長を認め,運動に対する反
応により治療方針を決定する必要のある症例.
・ 運動中の原因不明の失神を認める症例.
クラスIIa ・ 原因不明の失神を認めるが,運動との因果関係が
不明な症例.
・ LQT1 かLQT2 かの鑑別を要する症例.
クラスIIb 明らかなQT 延長症候群の診断がついている症例.
4.1 運動負荷
 立位負荷では健常群でQT 時間は短縮するが,QT 延長症候群では延長する.LQT1 ではQTc,T 波の頂上から終末までの時間(Tp-Te)が延長するが,LQT2 では
両者とも延長しない.運動負荷中止後4 分のQTc が≧ 445 msecであるとLQT1 もしくはLQT2 である可能性が高い.LQT1 では,運動負荷中止直後のQTc < 460
msec であり,これがLQT2 との鑑別に有用である.表4 に運動負荷試験の適応のクラス別を示す.
表4 先天性QT 延長症候群における運動負荷試験の適応
III. QT先天性延長症候群の診断 > 4. 負荷試験 > 4.1 運動負荷
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【ダイジェスト版】
QT延長症候群(先天性・二次性)とBrugada症候群の診療に関する
ガイドライン(2012年改訂版)

Guidelines for Diagnosis and Management of Patients with Long QT Syndrome and
Brugada Syndrome( JCS 2012)